対物性愛者・フィクトセクシャルについて、国際社会、地方自治体、報道機関、YouTuber、学校、企業に求めるもの

差別撤廃へのアンケート、科学的研究、正しい情報等の必要性。



物に恋愛する対物性愛者、キャラクターに恋する
フィクトセクシャルの本当の人権実現のために…


こちらは当会発行のパンフレットに掲載された物です。



—どうしてアンケート調査の実施を要請するのか?
世間の「対物性愛者・フィクトセクシャルは同性愛者よりもずっと数が少ない」

…という思い込みを覆し、孤独に悩む当事者を支援するための切実な、お願いです。



なぜ?対物性愛者・フィクトセクシャルは、同性愛者などより、数が少ない様な気がするのか?
*あまりの状況に遭って来てしまったので、少々、筆者の感情が入ります。ご了承下さい。

―人権と多様性、適切な支援のためにも、科学的統計調査が必要。―




私たち対物性愛者・フィクトセクシャルは、
「数が少ない」のではなく、
おそらく「カミングアウト出来ない」のだと思います。



"恋をしない無性愛者"として生きていた筆者は、31才で同性愛に気が付きましたが、
その時の世間の対応と言うのは、優しい物でした。

同性愛に激しい偏見のある家庭で育った事から、
大変な自己嫌悪におちいる筆者に、LGBTs団体は、

「同性愛は自然だよ」
「自分を責める必要はないよ」

と、なぐさめてくれ、

人間異性愛の友達や家族からは、
「恋をしているのね!」「素敵」と、
反応されました。



 ところが、2021年5月に、
世間の批判も多い投資銀行に、筆者が恋愛してしまった時に、
自己嫌悪から、泣いて助けを求めたLGBTs支援相談電話で、

いくどにもわたって
「うちは、双方向の恋愛を助ける場所、あなたの様な一方的な恋愛は支援の対象外」と、言われました。




想いが通じない事が、恋した相手が意識が無い事が、
一方的な事が何より辛いのに…。



そして、
他の場所でも、何の悪気もないごく普通の方々から、

「宇宙人」
「脳科学の問題で恋心ではない。」
そして、
耳を覆いたくなる様な、異常な犯罪にはしった変態を引き合いに出され、
「私は、そう言う変態の方にも理解はありますよ」と言われました。



心は、ズタズタに傷ついて、死にたくなりました。

 外部からの差別、

そして、根も歯も無い物も含め、
世界的に恐れられる、悪いウワサの絶たない、政治色の強い巨大金融機関に恋した自己嫌悪。



 私の「素朴に小さく弱いモノに優しくしたい」と言う、
生きるポリシーに対する否定を感じました。

そして、私の政治的信条・考え方は、その組織と同一視され、無視される事もしばしばあり、気が狂いそうになりました。



「儲け」「儲け」「儲け」「バリューアップで利益を上げろ!」

 貧しい人や、本質的な人の幸せの事を考えているのか?
分からない金融業界に驚き、

そんな金融の概念ばかりに、ドキドキしている自分への自己嫌悪は、
計り知れない物てした。

(その組織にも、金融や投資の世界にも、ウォーレン・バフェット氏や、ヘンリー・ポールソン氏などの慈善家も、いらっしゃいますが…)


「会いたい! 会いたい! 会いたい! 会いたい!
 ずっと、一緒にいたい…」

…でも、相手は、概念です。どこにも存在しません。

そして、その狂気に対応してくれる支援機関はありません。



昔、"同性愛その物に対する自己嫌悪"と
"一生恋の叶う事のない、異性愛の同性に恋した絶望"

から救ってくれたLGBTsの支援機関には、

「対物性愛の知識もデータもなく、相談員も訓練を受けていないので、基本的に助けられない。」

と、言う趣旨の事を言われ続けました。

(一部の方は、「知識がなくて、申し訳ない」…とおっしゃりながら、
何とか話を聞いて下さろうとしましたが…)



私は、次第にメンタルを崩し、
オープンチャットで、沢山の人にひどい事を書いて、ターミナル駅で、電車の非常停止ボタンを押し、精神病院に強制入院。

 しかし、母や、ニュートラルにごく普通の恋の話と捉えてくれた、病院の中で出会った、恋の応援をしてくれる優しい女の子達(なぜか女性が多い)に支えられて生き延びました。
 恋するモノを「本当の人間」の様に扱ってもらえるのは、時に涙が出るほど嬉しく癒される事です…



また、筆者は、元々性同一性障害、
無性愛者のアセクシャル、
"合意のとれた複数同時恋愛のポリアモリー"
などの団体を、当事者として仲間たちと立ち上げており、

セクシャル・マイノリティにリテラシーの高い活動家と繋がっていた事、

ジェンダー研究の精神旺盛な仲間達が既にいた事が、自殺などを防ぐのに役立った可能性は高いです。



そして、LINEのオープンチャット運営を経験しており、集まって来て下さった、対物フィクトの仲間に励まされたのも、大変な救いになりました…


相手が何であれ、狂おしいほどに愛おしい。本当の愛は、
「性的倒錯」ではなく、「恋の病」です。


*対物性愛は、国際的に参照される精神疾患の診断基準 「DSM-5」になく、そもそも性的倒錯の要件を満たしていません。



 人の大切な恋が、
たとえ、相手が怪物の様に恐れられる金融機関であれ、

「宇宙人」「化け物」
「セクシャリティでない」
「恋心でない」
「脳科学の問題で、医者に行くべき」

など、絶対に言ってはならない事です。



 しかし、
これらの心ない言葉は、悪意からではなく、データのなさ、科学的な研究の遅れ、対物性愛者に対する正しい知識のなさから来ています。




筆者には、もう、その金融機関の"会社の買収・合併などの部門"は、
本当に大切な好きな人の様に、丁寧な気持ちで、相手の家族の事も知りたいと感じる存在です。



それが、例え、「自分だけに感じられる存在」であろうと…

もう、母や、生物の中で一番大切な飼い猫と同じくらい、
優しく、暖かく、ふわっと包み込んでくれる…
泣きたくなったら、その会社の魂の事を思いだすと安心する…
枕を"その彼女"だと思って抱きしめると、安心して眠れる…



そんな、大切な気持ちを、
同性を愛して悩み苦しんで打ち明けた時、
優しく反応してくれたのと違い、

あんな風にズタズタに言われる…



…そう思うと、カミングアウトするのが、同性愛の100倍くらい怖いです。



カミングアウトするのが同性愛より、
はるかに怖かった場合、
私たちの人口における割合は、ねじ曲げられます。



同性愛より進まない、
無性愛者アセクシャルのそれより、
さらに、はるかに遅れた研究と理解。



 未だ、"世界的な情報サイトや、日本の団体も増えてきた
全ての性別に恋愛的、性的に惹かれないアセクシャル"ですら、
ゲイより多いとのデータがあるのに、
自治体などのLGBTs支援担当者ですら、
アセクシャルを認知していない状況が非常に多い世界です。

 アセクシャルですら、LGBTsのコミュニティから
「その様な"病気"は治してから来て欲しい」
と言われてしまう事がある世界です。



"モノを好きになった"と言う
"異常事態案件"と、されかねない物を、
安心してカミングアウト出来ますか?

 あなたが、明日、
野村証券に恋をしてしまったら?
戦艦ヤマトに恋をしてしまったら?
コップに恋をしてしまったら…?

それを宇宙人とか変態と、言われずに、安心してカミングアウトできますか?



 「自分は"まとも"だから、そんな風にならない」
などと誰も言えないです。私も自分が対物恋愛するまでは、
対物性愛者は、"自分と違って常識がない人"
…くらいの認識でしたから…



もちろん、当事者によって、
愛した物の美しさ、清らかさ、などによって状況は違うでしょう。

—-対物性愛者、フィクトセクシャルは、
愛した物の罪の重さで裁かれる傾向にありますから、
犯罪者キャラや、兵器、巨大投資銀行など、
罪の重い物を愛すると、
風当たりの強さは半端ではなく、カミングアウトも辛いです。—-



しかし、私たちがカミングアウトしなかったからと言って、
単純に「対物性愛、フィクトセクシャルは、同性愛より数が少ないから支援しなくても大丈夫」
…などと考えずに、しっかりと、まずは支援して、
受け入れ態勢を整えて、キチンと見える化してほしいのです。



 そこで、はじめて統計調査も、可能となるのでは無いでしょうか?
「対物性愛者は少ない」とは、一概に言えないのです。

(ただし、「対物フィクトのダイバーシティ」と礼儀集のパンフレット作りに協力して下さったフィクトセクシャルの方は、恋愛対象が美しく心優しい女の子のキャラクターであるにも関わらず、LGBTs団体へのアプローチを怖がり、諦めています。)



対物フィクトも納税者であり、経済発展に寄与する
顧客であり、消費者である。



私たちは、一定数存在し、一定の割合で税金を払い、顧客として企業の利益に貢献し、学校に通っている、他の人と同等の権利を持った人間です。



私たちの問題に、女性の問題、同性愛の問題、性同一性障害の問題と、
同等に取り組むのは、実に理に叶った事ではないでしょうか?



 あなたがもし、優しくて、
対物フィクトの問題に取り組んで下さる場合は、以下のアイディアがあります。


①カミングアウトしやすい雰囲気をつくる
・このパンフレットで見たような事を、学校、職場、家族の前で話してみる。
「対物性愛、フィクトセクシャルって言う人達がいるんだけど、こんな事で困ってるらしいよ?」
…など。



②学校、企業、研究機関、行政で
アンケート調査を実施する。

「あなたは物やキャラクターに、恋愛的、性的に惹かれた事はありますか?」

「惹かれた事が、ある場合はカミングアウトした事はありますか?」

「誰に(何人に)打ち明けましたか?・上司、同僚、母親、女友達、男友達、セクシャルマイノリティの友人…」

「その時の対応はどうでしたか?
・優しい対応だった、理解をしめされた。
・特に関心も示さないが、嫌な事は言われなかった。
・精神的に傷つく言葉をいわれた。」
…など。



③「対物ネタ」「フィクトネタ」を止める。人権的ではないと通報する。

対物性愛者を笑い物にしたり、病気扱いする動画や記事や人を見かけたら、通報したり、「人権的でない」と、止めたり欲しいです。

これらの扱いには、同性愛を笑い物にする「ホモネタ」と同様、
一部の当事者は深く傷ついています。



④正しい対物フィクト情報を発信する。

当会は常時、取材を受け付けています。
また、もし、
「驚くべき対物性愛者の実態!」の様にビックリ人間として取り上げる番組・企画など、を見かけたさいは、「繊細なセクシャル・マイノリティの問題として内面を取材してほしい」との声を届けて欲しいのです。
  どんな理由であれ、ビックリ人間などと、言われる事に傷つく人は非常に多いのです。



⑤辛い思いを打ち明けてくれた人には、とにかく話を聞いてあげる。

 対物フィクトに知識が無くても、普通の恋の悩みとして聞いてあげて欲しいのです。
 そして、恋が叶う…とはこの場合どう言う事か?分からなくても、出来れば、普通の恋として応援してあげて欲しいのです。

普通の恋と思ってもらえる事が、本人が絶望している場合、どんなに救いになるか?計り知れません。



あなたの優しさと協力が、孤独に苦しむ、沢山の方々とその家族、友人達を救う事になります。

どうぞ、全ての人に、明るく優しい未来のために、素敵なご協力をお願いします。


OFA代表 霧人ウィルソン



いつもご協力いただく人権団体、男女共同参画、人権課、ボランティアセンター、
議員の皆様、SDGs担当のみなさま、アドバイスを下さる個人の皆様。

本当にありがとうございます。



— 対物性愛・Object sexuality に関する関連情報 —
(当会のサイトではありません)

・対物性愛者の国際団体
「オブジェクトゥム・セクシャリティ・インターナショナル」HP

http://www.objectum-sexuality.org/jap/index.htm
(当会代表、及び協力者の多数は、性的な関心がない非性愛者であり、対物性愛者の性の問題については、こちらを参照される事をおすすめします。)


・対物性愛と自閉症と共感覚に関する調査。国際的な総合科学ジャーナル「ネイチャー」の科学レポートHPより。

https://www.nature.com/articles/s41598-019-56449-0